
就職活動が本格化すると「あなたはどんな価値観を大切にしていますか?」「これまで、どのような考えで行動してきましたか?」といった質問に向き合う機会が増えてきます。
自分について考える時間はこれまでもあったはずですが、改めて言葉にしようとすると、意外と難しく感じる人も多いのではないでしょうか。
そんな時、きっかけの一つとして挙げられるのが読書です。
小説には正解や模範解答が示されている訳ではありません。ただ、迷いながら選択を重ねていく人々の姿が描かれており、文字を通じて選択の過程に触れることで、自分自身の考えを整理するヒントが得られることもあります。
今回は、就活中の大学生が面接前に手に取る小説として比較的向き合いやすい日本文学を、みえプラスコラム編集部の視点で10冊ご紹介します。
自分の価値観を言語化するヒントに、もしくは学生から社会人へと気持ちを整えるヒントに、あなたに合った一冊を探す参考にしてみてください。
※本記事は就職活動の対策を目的としたものではなく、自己理解のきっかけとなりえる小説として作品を紹介しています。

就活中の大学生にオススメする小説をご紹介していきます。各作品のタイトルと作者、簡潔なあらすじ、その作品の中から見えてくることをまとめています。
ただし、作品から何を得るかは人によって異なります。あくまでも編集部の視点であり、全く違うこと -例えば、人生観がガラっと変わってしまうなど- を得られる場合もあります。逆に何も得られない場合もあるでしょう。
小説は出会いです。できる限り失敗したくないという方は、気になった作品のレビューを他サイトで確認してみるのも一つの手だと思います!
あらすじ
周囲の空気や評価をあまり気にせず、「自分がやりたいと思ったこと」を実行していく女子高生・成瀬あかり。彼女の行動は、ときに突飛に見えることもありますが、その背景には一貫した考え方があります。
物語は、成瀬本人だけでなく、彼女を見守る周囲の視点も交えながら進んでいきます。
・他人と比べすぎず、自分なりの基準をどう持つか
・「人と違う」ことをどう受け止めるか
→ 自分の価値観について考える際の材料の一つになり得ます。
あらすじ
辞書作りという、成果が表に出るまでに長い時間を要する仕事に携わる編集者たちの物語。
言葉一つひとつに向き合う日々の積み重ねが、少しずつ形になっていく過程が描かれています。
・仕事は、目立つ成果だけでなく積み重ねによって成り立つという視点
・誰かの役に立つことを意識し続ける姿勢
→ 働くことについて考える際の参考になるかもしれません。
あらすじ
コンビニで働くことに安心感を見出している主人公を通して、「普通」や「当たり前」とされる生き方が描かれます。
周囲の期待と自身の感覚のズレが、静かに浮かび上がってきます。
・社会に合わせることと、自分らしさとの距離感
・多数派の価値観を相対的に捉える視点
→ 組織で働くことをどう考えるか、整理するきっかけになるかもしれません。
あらすじ
血のつながりに限らない家族の形を描いた物語。
主人公は、さまざまな大人に支えられながら成長していきます。
・自分がどのような人との関わりの中で育ってきたのか
・信頼関係や感謝についての捉え方
→ 人との関わり方を振り返る材料になります。
あらすじ
京都の街を舞台に、大学生たちの少し不思議で賑やかな時間が描かれます。
現実と幻想が入り混じる中で、行動が物語を前に進めていきます。
・考えすぎず行動することで得られるもの
・若い時期の選択や挑戦について
→ 学生から次の段階へ進む時期の心構えを考える一助になるかもしれません。
あらすじ
売れない芸人同士の交流を通して、努力や評価、続けることの難しさが描かれています。
結果が出ない中で過ごす時間の重みが印象的な作品です。
・結果が出ない状況とどう向き合うか
・他人と比べすぎない視点
→ 就活中の経験と重ねて振り返る材料になる可能性があります。
あらすじ
理想の美に強く惹かれながらも、その存在に苦しめられる青年の内面を描いた作品。
理想と現実の間で揺れる主人公の心情がていねいに描かれています。
・理想に囚われすぎることの難しさ
・自分の内面を見つめ直す視点
→ 自己理解を深めたいときの読み物として向いています。
あらすじ
身近な人がうつ病になったことをきっかけに、日常が変化していく様子を描いた実話ベースの作品。
戸惑いながらも、相手と向き合っていく過程が描かれています。
・相手を理解しようとする姿勢
・正解のない状況での向き合い方
→ 対人関係について考えるヒントになります。
あらすじ
現実と幻想が交錯する世界の中で、複数の人物の物語が進んでいきます。
物語全体を通して、「自分とは何か」という問いが静かに流れています。
・明確な答えがない中で選択すること
・自分の人生をどう引き受けるかという視点
→ 価値観についてじっくり考えたい人に向いています。
あらすじ
明治という時代を背景に、若者たちがそれぞれの立場で成長していく長編小説です。
特別な才能ではなく、努力を重ねる姿が描かれています。
・社会の中で果たす役割についての考え方
・長い時間をかけて物事に向き合う姿勢
→ 社会に出る前に視野を広げる読み物の一つになり得ます。

就職活動は、将来の進路を考えると同時に、自分自身について整理する時間でもあります。
小説は、その答えを示してくれるものではありませんが、考えるための材料を与えてくれる存在です。
今回紹介した作品も、読んだ感想そのものより、「どこに引っかかったか」「なぜそう感じたか」を振り返ることで、自分の考えを言葉にする手助けになるかもしれません。
面接前の一冊として、無理のない距離感で向き合ってみてはいかがでしょうか。
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